始まりは4月の某日、緊急事態宣言が出て暇になり、休業日を水曜日に変更して休み時間無しで12時~20時迄の営業に体が慣れず、連日YouTubeを観るのが楽しみになっていたある日のことでした。
弊社の仕入兼仕込担当部長が突然「俺、ふぐの免許を取ってみようかな?」と言い出したのが切っ掛けでした。自分は、どうせ暇だし「やってみれば」と答えたように記憶しています。実は自分も同じ歳の頃、ふぐ免許を取ろうと思ったことがありました。教材はそろえたのですが、実技の練習は断念しました。
ふぐ免許を取得するには学科も必要ですが実技が重要になります。道具も一揃えしなければならず、毎週の実技講習会に参加するのも必須です。また、毎日のように練習用のふぐをおろして、市場の除毒所に持ち込み処理費用を支払う必要がありました。
この教材費が結構な額になります。一説には「100本おろさないと合格しない」と言われているそうです。また、「ふぐの免許は自動車免許と同じぐらいの費用が掛かるよ」と途中になって仲買人に聞かされました。もし初めに聞いていたら自粛で暇な時期でもあり躊躇していたかもしれません。
最初の頃は1本/日のペースで練習していましたが、試験日が近くなると講習会で先生に脅されたようで、3本/日にペースアップしました。仕込み前・ランチ終わり・閉店後と焦りながら練習していました。どうしても「制限時間内に規定がクリアできない」と言ってました。5分足りない様です。
実技試験には制限時間があって、時間内に内臓の部位を切り分け、可食部と毒を正確に分別する必要があります。また、皮を引き刺身を盛りつけるなど規定が決まっています。
この度 試験に合格しましたが、このあと都知事に申請して免許の交付を受け、その後保健所に申請して施設の使用許可を出して頂く必要があるそうです。
もう少しお待ち下さい。
令和2年11月 本多横丁 八千代鮨
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